クレアチンの効能

皆さんこんにちは新實です

人が運動を行なう際には、

アデノシン三リン酸(ATP)が加水分解する際に
発生するエネルギーが使われます。
身体の中のATPの量には限りがあるので、運動を続けるためにはATPを再合成しなければなりません。
ATPを再合成するためには
①ATP-クレアチンリン酸系、
②乳酸系、
③有酸素系があります。
ATP-クレアチンリン酸系は無酸素運動時の最もすばやいATP合成が可能で、 単位時間当たりのエネルギー産生量は最大です。

PCr+ ADP+水素イオン(H+) ⇔ ATP+Cr
クレアチンはアルギニン、グリシンおよびメチオニンの3種類のアミノ酸から作られるものです。体内のクレアチンは、95%が骨格筋内に存在し、肝臓、腎臓、膵臓で合成されます。体内のクレアチンの約60%はクレアチンリン酸(PCr)として存在しています。
体重70kgの人のクレアチンの体内量は120~140g程度で、1日に約2gのクレアチン代謝され、クレアチニンとなって尿中に排出されます。
クレアチンを摂取することにより、筋肉内のクレアチン濃度が増加することが分かっており、体内のクレアチン量を高めるために摂取することをクレアチンローディングと言います。数多くのスポーツ選手が実際にクレアチンを摂取しており、一般的には、20g/日の量のクレアチンを1週間程度続けて摂取する方法で行われています。
食品中には肉や魚に比較的多く含まれますが、含有量は食品1kgあたりに5g程度で、クレアチンローディングに必要となる量を摂取するためには、多量の食品を摂取しなければなりません。
クレアチン摂取の効果を調べた研究は数多くあり、多くの研究において短時間・高強度運動のパフォーマンス
を向上させたと報告されています。

クレアチンの服用方法
効果が数時間で消えてしまう多くのサプリと違って、クレアチンは筋肉の中にかなり長期間留まります。推奨容量である1日3~5グラムを服用し続けた場合(体重によって推奨服用量は異なる)、クレアチンが筋肉のなかに飽和するまでに1カ月ほどかかります。

また、「負荷投与」として1日20グラム服用すれば、もう少し早く飽和に達することができます。

負荷投与期間が終わったら、通常の服用量に戻してください。タイミングを厳密に測る必要はないでしょう。また、クレアチンの服用をやめた場合、クレアチンレベルが通常に戻るまでに、数週間ほどかかります。

体内に余剰のクレアチンがあると、筋肉の水分量が増えますが、とくに問題はなく、むしろ筋肉の成長を助けてくれます。

もっとも、体重別階級があるスポーツをしていたり、体重を増やしたくないという場合もあるでしょうから、そのあたりは自分で判断をする必要があります(体重別階級がある競技のアスリートは、水分のわずかな重量を減らすために、競技前の数週間はクレアチンの服用をやめることがある)。

とはいえ、クレアチンを服用しはじめて体重の増加が見られたとしたら、クレアチンが効果的に作用しているというサインでもあります。

これまでに行われたクレアチンに関する研究の多くは、経験豊富なアスリートよりも、トレーニングを受けていない一般の人びとが対象でした。

また、女性より男性に関する研究がほとんどです。

クレアチンに反応しない人がどれくらいいるのかもわかっていないし、クレアチンのリスクと利益に関する詳しい研究はまだこれからという状況です。

とはいえ、少し珍しいサプリメントで、効果が得られるものを試してみたいという人は、クレアチンが1つの選択肢になるかもしれません。

それでは失礼します